芸術工学という学問領域は、「技術の人間化」を理念に掲げ、1968年に大橋キャンパスで誕生しました。それから40年以上経ちましたが、「技術の人間化」という理念は一向に色褪せていません。むしろ、益々その使命が高まっていると感じています。
芸術工学は学際的な研究領域であるため、自然科学から人文・社会科学まで幅広い知識を身につける必要があり、また、高次のデザイナーを育成することを目標とするため、カリキュラムに基礎的な内容と応用的な内容が組み合わされてきました。卒業生の皆様がデザイン職も含め、多様な職域で活躍されているのは、この幅広い内容を持つカリキュラムが深く関与していると思われます。さらに近年は社会で実践されているデザイン活動を体験するインターンシップも単位化されています。
21世紀のデザインは、無駄のない、持続的な社会に必要な環境、空間、モノ、映像、音等を創り出すことが求められています。こうした社会の要求に応える発想とその具現化に取り組んでいきたいと考えています。