Voices

支援を受けた研究者・学生等の声

好きなものを見つける

2018.01.17

龍薗 一樹 【平成28年度受賞】

工学部 機械航空工学科

小さいころから、いわゆる「おりこうさん」であった私は、勉強と部活ばかり一生懸命して、母親を安心させることで満足していた。しかし、大学に入って自分の好きなことについて語る友人を見て、自分にはこれといって興味のあるものがないことに強烈な劣等感を感じた。自分の好きなものについて熱く語れる人はカッコいい。私みたいな後悔を今の子どもたちにしてほしくない。だから、私はいま、大学生だからこそ伝えられるこの想いを子どもたちに伝えていこうと思い、九大生による学習塾「九瑛舎」を立ち上げた。
九瑛舎の軸は「子どもが大人へと成長する手助けをすること」。山川賞をいただいてから、その本格的な運営と基礎作りをし、昨年は国際交流イベントをはじめとする、子どもたちが好きなことを見つけるきっかけづくりに尽力した。現在では、九大生による20人の運営とともに、延べ40人ほどの子どもたちと関わる機会がつくれ、西日本新聞にも掲載されることとなった。
次年度も塾として勉学のサポートをすると同時に、このようなロケット教室や農業体験などのイベントを定期的に開催し、子どもたちが強烈な魅力を感じることのできる場所をつくっていきたい。そして、この活動による「出逢い」を通して、自分の人生についても深く見つめ直し、私自身も語れる好きなことを見つけていきたいと思っている。

写真1:九瑛舎運営メンバー、上段左から4番目が私です
写真2:国際交流イベント「ワンコイン留学」