Voices

支援を受けた研究者・学生等の声

受賞がもたらした視点

2018.05.15

大場 大輔 【平成29年度受賞】

工学部 電気情報工学科

 今年度、山川賞を受賞し、英国への交換留学や人工知能
に関する専門的な学習、各種交流活動などの様々な経験を
することができました。日々の生活の中でも、今までとは
比較にならないくらいに周囲の世界が拡がっていくのを実
感しています。そして、こうした活動の根底には、山川賞
の存在と山川賞を受賞したことによる自分の中での大きな
変化があります。
 山川賞は少々逆説的ではありますが、奨学金という間接
的支援を通じ、本質的には学生たちに自由に活躍できる
「場」を提供していただいていると感じています。という
のも、山川賞に於いては活動に対するノルマは存在せず、
私達が自ら考えて行動することを良しとされているからで
す。これは、私にとって本当にありがたく、皆様が私達に
対して信を置き、そして期待していただけているからこそ
成り立つ仕組みだと思います。同時に、それは受賞者の反
省の契機ともなり、自発的に「内省する自己」という存在
を作り上げます。これが受賞後に感じた、僕の中での大き
な変化です。事実、今までなら見過ごしていたような日々
の行動でも、受賞後は「果たして本当にこれでいいのだろ
うか」と考え直す機会が増えました。受賞者として求めら
れる資質が、今の自分自身に備わっているか自然と点検す
るようになったのです。とはいえ、今の自分にはまだまだ
至らない点が多々あり、人間的には発達途上にあります。
 これからも感謝の気持ちを忘れずに、自己陶冶に励むこ
とで、将来的には自分の夢である人工知能を通じた豊かな
社会を実現し、皆様の支援に応えられたらと考えています。



【写真:上】留学相談会で自身の計画をもとにアドバイスを行う
【写真:中】ホームステイ先のお父さんと湖水地方を散策
【写真:下】イギリスでの剣道の稽古風景