Voices

支援を受けた研究者・学生等の声

奏でる音色で多くの方が癒されるような演奏を目指して

2019.06.14

クラブ代表

九州大学マンドリンクラブ 【H30課外活動支援 採択】

 このたびは、九州大学基金支援助成事業への当クラブの申請を採択していただき、誠にありがとうございました。今回の支援により、当クラブにおいて演奏に使用しております「マンドロンチェロ」1本を新たに購入していただきました。
 当クラブでは、マンドロンチェロを当クラブ所有の楽器として複数本か所有しておりますが、それらのほとんどの楽器において、購入から相当の年月が経過していることなどが理由となり、劣化が見受けられていました。さらに、そのうちの何本かは、ねじ巻き部分の破損や美しい音色を出すために必要不可欠な表板に亀裂が発生しているなど、演奏に支障をきたしてしまいかねないような劣化であり、当クラブでも新たな楽器の購入を以前より検討しておりました。しかし、楽器というのは高価なものであり、なかなか購入するに至っておりませんでした。しかし、今回の支援で新たにマンドロンチェロを購入していただいたことにより、より一層マンドロンチェロパートはもちろん楽団全体の音色も美しく引き締まったものとなりました。また、マンドロンチェロの奏者たちも劣化を気にすることなく演奏に集中することができるようになりました。
 楽器というものは製作家がこういう音色を表現したいという意思をもとに製作されており、その音色を十分に発揮するためには大切に長年演奏を行うことが必要であるため、団員一同より練習に身が入るようになりました。さらに、今回購入していただいたマンドロンチェロの野口マンドリン「大野モデル」というのは、柔らかく温かみがありながら、よく通る音色がでるという特徴があります。楽団内での人数比が小さく一人一人の音色が楽団全体の音色に直結するマンドロンチェロパートには必要な特徴を持った楽器となりました。
 また、2018年5月19日に行われた第156回九州大学マンドリンクラブ定期演奏会においては、当楽器をさっそく使用させていただきました。本定期演奏会では、3ステージ構成となっておりますが、そのすべてのステージ、すべての楽曲において当楽器を使用し、当楽器は当クラブの定期演奏会の成功に寄与してくれました。また、2018年7月8日に福岡市民会館で行われた福岡マンドリンフェスティバル(福岡県内の社会人団体を含めた8団体での演奏会)に当楽器を使用している学生も九州大学マンドリンクラブとして参加しました。まだまだマイナーであるマンドリンオーケストラの良さをこの演奏会を通じて世の中に伝えることができたと感じております。さらに、2018年12月1日に行われた第157回定期演奏会でも3ステージ構成となっておりますが、そのすべてのステージ、すべての楽曲において当楽器を使用しました。その中でも当演奏会で演奏された楽曲である鈴木静一作曲「失われた都」ではマンドロンチェロの演奏で始まりその美しい音色をお客様にお届けできたと感じております。
 そして当楽器はまだまだ成長を続けており、これからも演奏を繰り返していくことにより、より一層よい音色を奏でてくれると感じており、当楽器を使用している学生も身が引き締まり、毎週の練習のみならず、個人練習にも励んでおります。さらに、これによって周りの部員たちも影響され部員一同研鑽を重ねており、もうじき創部100周年を迎える当クラブをこれからも支えてくれると感じております。
 当クラブでは、年2回の定期演奏会のほかにも、長期休み中の合宿や依頼演奏、内部での演奏発表会など、様々な演奏行事を行っております。そのすべての行事において、当楽器を使用することになりますが、今回このように支援を採択していただき、新しく楽器を購入しいていただいたという感謝の気持ちを忘れることなく、九州大学マンドリンクラブの奏でる音色で多くの方が癒されるような演奏を目指して、これからも日々精進してまいりたいと思っております。
 今回は誠にありがとうございました。