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九大なくして、我が人生なし

2019.04.01
金澤 喜美 様(昭和48年歯学部卒業)

 小生の九大入学は6月です。通常は4月入学ですが、これには訳があります。
 1967(昭和42)年3月、九大医学部の入試不合格。捲土重来を期して浪人中のこと。同年6月、九大に歯学部が新設され、入試が挙行されたのです。浪人中の受験生が数多参集し、倍率は10数倍(定員40人)になったのです。まさか合格することはなかろうと小生も力試しに(気楽に)受験しました。あろうことか合格したのです。悩みました。翌年医学部に合格する保証はありません。恩師に相談したところ、「これは天が君に与えた恩恵である。こういうチャンスは人生の中で二度とはないだろう。生かすべし!」と諭されました。そういう経緯で6月入学の歯学部1期生となった訳です。
 それから半世紀、歯学部1期生の誇りを持って歯科医療に従事して参った訳です。紅顔の美少年(笑い)も今や白髪の古稀と相成りましたが、お蔭様で未だ現役として診療に携わっています。高校の同期生は60~65歳で定年となり現役を引退しています。「金澤、お前はいいなあ。まだ現役で働けるなんて・・・」と羨ましがられております。これもひとえに九大にすくってもらったからだと感謝いたしております。
 2018(平成30)年、九大歯学部は創立50年の節目を迎えました。それを契機として、小生の人生も残すところあと何年かは分かりませんが、九大に対し感謝の意を表すことにいたし、毎年末に微々たる額ですが、役立てて頂ければ幸甚に存じます。現在ある我が人生を顧みますと、原点は九大にあり、まさに「九大なくして我が人生はなし!九大様様です」有難うございました。