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起業が人生の基調を変えた

2016.04.19
美山 英治様(経済学部昭和40年卒業、馬術部) 

会社事務机の上に躍動するイルカ2頭を配した「ペン立て」があります。四十台半ばで起業して程なく、「海洋機器業務提携」交渉のため米国・サンディエゴ市へ飛びました。そこの提携先から記念に贈られたものです。
 「ペン立て」を眺めていると、設立、展開、後継者育成と、私には珍しく、全力で取り組んだ日々が蘇ってきます。
 首尾よく合格した九大時代とその後の社会人生活を通して、「そこそこ」つまり中途半端が私の人生基調であった気がします。起業は、その基調を見事に変えてくれました。
 とは申せ、学生時代が無味乾燥だったわけではありません。講義、馬術部生活、中央図書館での雑読と、それなりに面白く過ごしました。名講義として高木暢哉教授の「経済学史」が、部活では一年次夏の牧場合宿と二年次夏の北大遠征が記憶に鮮明です。
 雑読した書籍の中で圧倒されたのは、チャーチルの『第二次大戦回顧録』全巻。文中の詩を今でも諳んじているほどです。
 人生も終盤、社会貢献の一環として「九大基金」へのささやかな寄付を思い立ちました。

(本記事は九大広報102号(平成28年4月発行)に掲載されたものです。)