Voices

支援を受けた研究者・学生等の声

医学部だからと医学だけを追及するのではない。自由な挑戦を受け入れてくれる。(九大広報より)

2022.08.04

野方 保孝 【2018年受賞】

医学部医学科5年



-受賞のときのアピールポイントは?

野方 1年生の時に九大の先輩が立ち上げた会社に参加していたのですが、大学からの支援が躍進につながるのを見てきました。それで、山川賞もいただけたらと。審査の時にアピールしたのも、その会社での経験です。AIを取り入れた病理画像診断ソフトの開発に携わらせてもらいました。日本やアメリカのメディアでも取り上げられたんですよ。僕は高校の時から医学コースにいながらITにも興味があって、医療とAI技術を繋げられないかと考えていました。九大に入学してすぐ同じ構想を持った先輩と出会えたのは、運命ですね。

-受賞してずいぶん経ちますが、これまでどんな活動を?

野方 山川賞を受賞して5年になります。毎年、その時々で興味がある活動をしてきました。たとえば、顕微鏡で動画撮影をしながら行う細胞骨格のトラッキングや、自分の専門分野ではないものを勉強する時に役立つカリキュラムサイトの開発などです。思い入れが強いのは、ボーカロイドを利用した作曲ですね。楽器経験などはありませんでしたが、コロナ禍でできた時間で始めました。そこで身についた知識を活かして、他の九大生と自動作曲サイトを開発するなど、楽しみながら成果を出すことができました。

-_ITにまつわる活動が多いですよね。卒業後は?

野方 将来は、テクノロジーで医療の領域を広げられる医師になりたいです。その一つとして、AI開発は念頭にあります。AIって、人の学習法を上手く表現しているようで惹かれるんですよね。これから山川賞をと考えている人には、探究したいことがあるなら迷う必要はないと伝えたいです。挑戦を手助けしてくれるのが山川賞だと思います。やることは、自由。医学生だって音楽を掘り下げられます(笑)。新しいことを体験できるのは、本当に幸せですよ。




一問一答!
Q. ITに興味を持ったのはいつ?
-高3のとき、アメリカの有名な起業家のスピーチを読んで。

Q. 医学部を選んだ理由は?
-自分だけでは学べない体験と、医療業界でのスタートアップに興味があって。

寄附者に一言!
-賞のおかげでやりたいことができて、感謝しかありません。



※このインタビューは九大広報vol.125に掲載されています。