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支援を受けた研究者・学生等の声

Deep Learningによる病理画像診断ソフトの開発プロジェクト【平成29年度 総長賞 最優秀賞】

2018.07.01

代表 飯塚 統

医学部

 私たちはITで次世代の医療を切り開くことを目指し、AIの技術の1つであるDeep Learningを用いた病理画像診断ソフト「PidPort」の開発を行なっています。
 病理医とは、患者さんの細胞を顕微鏡で見て、異常の有無・手術の必要性があるかなどを判断する医師のことです。
 しかし、この病理医は国内、また海外においても慢性的に不足しているため、患者さんは病理診断の結果を受け取るために1週間から3週間もの間待たなければならない現状があります。この時間は患者さんにとって精神的な負担となるだけでなく、この間に進行してしまう病気もあります。
 こうした問題を解決するための取り組みがAIによる病理画像診断ソフト「PidPort」の開発です。PidPortは世界中のどの病院でも病理診断を迅速に1分程度で、また病理医と同等以上の高い精度で病理診断を行うことができます。今年1月には本事業を行う会社として福岡市にメドメイン株式会社を設立し、5月には米国法人としてMedmain USA Inc.を設立しました。また、開発を推進させるために1億円の資金調達も完了しています。既に国内外の様々な病院での導入が決まっており、シリコンバレーやエストニアで開催されたコンテストで優勝するなど、海外でも高い評価を受けています。
 今後、世界中の医療機関にAIを使った迅速病理診断を届け、病理業界が抱える課題解決の突破口となるべく、開発に励み会社として成長を続けていくことを目指しています。

【写真】エストニアでのピッチコンテストで優勝(中央が代表)
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 会社HP: メドメイン株式会社 https://medmain.net/