Voices

支援を受けた研究者・学生等の声

研究に対する姿勢を正す意味でも非常に良い機会となりました

2017.11.30

菊澤 育代

芸術工学府

「学生の国際会議参加等支援」成果報告書
所属:芸術工学府博士2年(採択時)
氏名:菊澤育代
国際会議名:The 4th International Conference on Sustainable Development 2016    

2016年9月16-17日の二日間にわたり、イタリア・ローマで開催された本会議は、アフリカ、東西ヨーロッパ、アジア、北アメリカなど多様な地域から総勢100名以上が参加し、社会文化的持続性、環境的持続性、持続可能な都市等のセッションにおいて学際的な視点で持続可能性に関する議論が展開されました。  
私は、社会文化的持続性のセッションにおいて「日本の都市郊外における自治コミュニティのデザイン」について発表を行いました。同セッションでは、他に沿岸開発と観光、観光と地域発展など、いずれも環境的配慮を土台とした経済発展、地域発展を主張するもので、私の論点と同調する部分も多く確認できました。  
その中で私の発表については、日本の地域コミュニティの仕組みについての質問や、自治性についての疑問、提案された内容の実現可能性などを含む多くの質問を得ることができ、同様のテーマで研究を行うアフリカの研究者から有用な意見を得るなど、具体的で意義のある議論ができました。  また、他の参加者らとの交流の機会にも恵まれ、アルジェリア、ナイジェリア、イラン、ベトナム、インドネシア、タイ、トルコ等の研究者らと互いの研究内容について意見交換を行い、研究関心の近い研究者から論文の提供を受けるなど、情報収集の場としてこの機会を活用することが十分にできました。  
今回、国際会議参加支援を受けたことで、研究室外からの資金獲得は自分の研究の自由度を高め、また研究成果への責任も発生するため、研究に対する姿勢を正す意味でも非常に良い機会となりました。こうした助成事業がなければ、ローマまで学会発表に行くという選択肢はなかったと思います。ありがとうございました。