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支援を受けた研究者・学生等の声

ケルンでのデザイン修行

2017.12.20

永嶋 拓仁

芸術工学部

ケルンでのデザイン修行
芸術工学部4年 永嶋拓仁
留学先大学:ケルン応用科学大学Integrated Design科(ドイツ)

ドイツ西部のケルンにあるKISD(Köln International School of Design)に私は半年間交換留学をしました。この半年はデザイナーとしての私を何重にも成長させくれた、なくてはならない経験でした。九州大学や日本と異なるが故に見えてきたことが幾つもありました。
1つ目に授業のスタイルや内容が大きく異なります。授業は、大きく分けて3つ「Long term」(半年間)「Mid term」(1~2ヶ月)「Short term」(1~2週間)に分けられ、分野の違うプロジェクトから好きなものを選び参加する形式です。毎週金曜日には何かしらのプロジェクトのプレゼンテーションが開催され、多い時には100人以上の学生が集まります。
私は半年間という短期間でできるだけ多くのことに触れ学びの幅を広げたかったので、「Short term」を5つと「Mid term」を1つなど計9つの授業に参加しました。九州大学にはない魅力的なプロジェクトが沢山ありました。参加はせずともプレゼンテーションに参加し、学生や教授とディスカッションをすることができるので、私の経験はプロジェクト9つ分以上のものです。時間という区切りが授業にはなかったので、互いに納得のいくまで教授対学生、学生対学生で議論をするので、よりディープな議論になり物事の本質まで達することができました。
2つ目に学生の多様性とレベルの高さです。学生の4割程、ほぼ半数が海外からの学生で毎学期訪れる交換留学生も大量にいます。1つのプロジェクトだけを通しても様々な国や地域の文化やデザインに対する考え、メソッドが学べ、デザインにおける自分の視点に影響を大きく与えました。どの国のデザインが良くて、何が問題というものではなく、自分の中のデザインの理論やメソッドが構築される過程で、多様な考えやそれらに対する議論があることで自分の中のデザインに対する態度や思考のスキルが向上されました。  
以上の点に加え、近隣のオランダなどで行われていたデザインの展示会やイベントに参加し、自分の眼で見たことで感激したり思考に変化があったりとしました。将来デザイナーになるためにこの留学経験はなくてはならない存在であったと信じています。

(写真)共に学んだ交換留学生全体で最初のオリエンテーションで撮った写真です。 交換留学生以外にも交流は沢山ありましたが、交換留学生のほぼ全員とは仲良くなり、 今も連絡を取ったり、会いに行くような友人もいます。(写真左3人目が私です。)