Voices

支援を受けた研究者・学生等の声

照らす舞台、変える空間

2019.06.14

サークル代表

九州大学芸術工学部照明屋 【H30課外活動支援 採択】

 このたび、九州大学基金による支援助成で、LEDライトを4台ご購入いただきました。今回の支援により当サークルの活動の幅が一気に広がり、部員一同、心より感謝しております。
 私たち照明屋は、九州大学芸術工学部公認サークルのアマチュア照明集団です。大橋キャンパスにある多次元デザイン実験棟を主な活動場所として、照明オペレーションを行なっています。現在は知名度が上がったおかげで様々な現場依頼をいただけるようになり、大橋キャンパスの他に、伊都キャンパスの椎木講堂、学外のホール、屋外などでも活動をするようになりました。 そんな現場の依頼が増加したことで深刻化したのが機材不足です。照明屋では、長らく同じ機材を代々引き継ぎながら使ってきたのですが、どうしても経年劣化でアームなどの金属部分が変形してしまったりネジが回らなくなったりと使える機材が段々減ってきていました。機材の部品を買って交換したり修理に出したりすることはできますが、機材そのものの価格は高いので自分たちの予算で賄うことができませんでした。しかし、今回支援していただいたLEDライトのおかげでそのような状況を変えることができました。機材が増えたのはもちろんですが、LEDということで、消費電力が非常に小さく、教室など電力を賄うことが難しい場所で開催されるイベントでも満足のいく照明オペレーションを行うことが可能になりました。これまで舞台照明を扱うには、大きな電力が必要になることが前提であり、教室のような普通の場所ではなかなか公演用に舞台照明を入れることが困難だったので、これは本当に喜ばしいことでした。
 実際に私たちは昨年12月に西新パレスの会議室で行われたヘアショーにて、このLEDライトを用いた照明オペレーションを行いました。ヘアショーとは会場にお客さんを入れ、人が見てるところで、実際に髪を切ったり、セットしたりして仕上がった後に会場をモデルが歩いて観客にとみてもらうというイベントです。電球色タイプのLEDライトは顔映りがよくモデルを綺麗に照らすことができました。また、ドライヤー等電力を多く使うものがある中でも使用することができました。また、他にも、11月行われた日本政策文化学会主催の「社会デザインとしての文化政策」をテーマとした研究大会や、12月行われたrepresentersで照明オペレーションを行いました。日本文化政策学会は、文化政策研究の発展と普及、文化政策立案と実践を通した社会貢献、文化政策研究に関心を持つ人びとの交流とネットワーク化を図っており、全国から訪れる気鋭の研究者・実践者たちが最新の知見を発表し議論を交わす場となっていました。representersは、参加してくれた高校生がスピーカーたちの学ぶ学問と出逢い、新たな興味関心を発見する場となっていました。どちらも照明などの舞台演出にも力を注いでおり、TEDやショーのような雰囲気を出したいとのことでした。そこでLEDライトを用いて登壇者を照らすことで一層登壇者に注目がいくようにしました。これらのイベントでは学生をはじめ、OBの方、高校生、一般の方等多くの人々に来ていただくことができました。
 LEDといえば寿命が非常に長いことで有名であります。今回の支援で購入させていただいたLEDライトをこれからまた長い間、普段の軽音ライブなどを始め、学会やシンポジウムなどの大学の先生が主催されるイベント、大学主催のイベントなど様々な現場で活用し、裏方として照明オペレーションを行い陰ながら色んなイベントの支えていけたらと思っています。
 これからもより一層努力を重ね、多くの場で貢献できるような団体を目指してまいります。今後とも活動へのご理解とご協力をいただきますよう、心よりお願い申し上げます。